放射線の特徴 1

物や身体をすり抜ける

放射線は物質を透過する(すり抜ける)性質があります。 種類によって透過力の強さは異なり、 例えば、アルファ線は紙で遮断されますが、X線は透過力が大きく、鉛などの密度が高いものでないとさえぎることはできません。その性質を利用して、健康診断の胸部X線写真や空港の手荷物検査に使われています。

時間が経つと減っていく

放射性物質は、壊変(崩壊)*し、最終的に安定した物質へ変化すると放射線を放出しなくなります。そのため、放射能は、時間が経つにつれて減っていきます。放射能が半分になるまでの時間を半減期といい、半減期は、放射性物質の種類によって異なります。

*壊変(崩壊):原子核が放射線を出して別の原子核に変わる現象のこと

元素の種類は陽子の数で決まりますが、陽子数が同じ(=原子番号が同じ)で中性子の数が異なる個々の原子を互いにアイソトープといいます。

例えばC(炭素)では陽子の数は常に6個ですが、12Cでは中性子の数は6個、14Cでは中性子の数は8個で、互いにアイソトープの関係にあります。

放射線を出すアイソトープをラジオアイソトープ(放射性同位元素)といい、単にアイソトープと呼ぶこともあります。

*質量数:陽子数+中性子数