〇用語集〇

核医学治療(内用療法)

放射性医薬品を体に注入し、体の中から放射線を照射する治療法です。
投与後速やかにがん細胞に集まる薬剤を用いて、治療したい部分に放射線を照射し、正常な細胞への影響を少なくするとともに、一度で複数の場所にあるがんの治療が行える特徴があります。
2019年11月現在日本では、I-131(ヨウ素)、Y-90(イットリウム)、Ra-223(ラジウム)の原子を用いた放射性医薬品が核医学治療に使われています。


  • アブレーション
    アブレーションとは焼灼という意味です。
    甲状腺の手術で取り除けなかった甲状腺組織を、I-131(ヨウ素)の原子から放出されるβ線で完全に消失させるために用いられる治療法で、内用療法の1つです。
  • β線治療
    β線を出すイットリウム(Y-90)を使用したRI標識抗体療法では、CD20というタンパクを発現しているリンパ腫(血液のがん)を治療することができます。
    その際は事前に、放射性同位元素であるインジウム(In-111)を使用したRI標識抗体で治療薬の集積を確認するコンパニオン診断(医薬品の有効性や副作用をあらかじめ予測するために行う検査)を行います。
    同じくβ線を出すヨウ素(I-131)という放射性物質が含まれた放射性医薬品は、甲状腺ホルモンであるチロキシンやトリヨードチロニン合成のために甲状腺に蓄積され、バセドウ病などの治療に使用されます。
  • α線治療
    α線を出すラジウム(Ra-223)という放射性物質が含まれた放射性医薬品は、骨転移した前立腺がんの治療に使用されます。
    このラジウム(Ra-223)は、骨の成分であるカルシウムと同じ性質があり、骨代謝が活発になっているがんの骨転移巣に集まります。
    そして、ラジウム(Ra-223)から放出されるα線が、骨に転移したがん細胞の増殖を抑えます。