放射線の影響と医療への利用

人が大量の放射線を受けると、吐き気や皮膚の紅斑、リンパ球減少などといった症状、さらにがん発生のリスクが増大することがあります。そのため、放射線診療は、患者にもたらされる有益性*が、患者への放射線被ばくの影響よりも、十分に大きいと医師が判断した場合にのみ行われます。

*: 病気が早期に発見できる、適切かつ必要な治療によって病気が治るといったこと。

放射線診療以外の被ばくについては、放射線による不要な影響を少なくするため、法令で限度が定められています。医師など仕事で放射線を扱う人に対しては年間20mSv*、一般の人に対する被ばくは1年間で1mSvを超えることがないように定められています。

*:5年間での平均。その内1年間で最大50mSvを超えないこと。


★なるほどメモ★ ~放射能と放射性物質~

放射線を出す物質を「放射性物質」といい、その物質が放射線を出す能力を「放射能」といいます。